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『JOY –TATSURO YAMASHITA LIVE–』(ジョイ タツロー・ヤマシタ・ライブ)は、1989年11月1日に発売された山下達郎通算2作目のライブ・アルバム。 == 解説 == アルバムリリース当時のインタビューで山下達郎はリスナーとして、好きな洋楽のライブ・アルバムがあまりないという。にもかかわらずライブ・アルバムをリリースした経緯について「洋楽のライブ・アルバムをあんまり聴く気がしないっていうのは、ステージを実体験として見たことがないからなの。でも、ドメスティックの場合には、見た人がたくさんいるし、特に僕がこの10年ライブでやってきたのはフェイドアウトの先を聴かせる作業だから、そういう意味合いからすれば、ライブ・アルバムはある程度必要なんだよ。具体的にどういうことかっていうと、どんな曲でもレコードとは違ったファクターがないとライブとして絶対に面白くないと思う。<ラスト・ステップ>みたいな弾き語りでも、何かやってないとイヤなの」〔『週刊FM』1989 No.23(音楽之友社)pp.8-9、1989年10月30日発行〕と答えている。 リリースにあたっては当初“ライブはラフなもの”というイメージがあってそういったものをレコード化することに抵抗があったとし「だから作る前は、かなり手直しする覚悟だったのね。ところが、テープを聴いてみると、自分で言うのもおかしいけど、良かったんだよ。結果的にはほとんど差し替えなしで済んだの。僕自身もね、ライブよりレコーディングのほうが格として上だっていう意識がずっとあったの。レコーディングというのは、無から有を産む非常にクリエイティブな作業だと。ライブってできたものの反復だから、そういう点では劣ると思ったんだけど、ちょっと見方が変わって、別の意味でライブは非常に重要なファクターを持ってるなと思った。レコードの場合は、クォリティを高める目的で何回もトライしてるんだけど、お客の前で一発勝負でドンと出してる音が、それを軽くゲット・オーバーするんだよね。しかもシックス・リズムでしょ。このシックス・リズムで何の遜色もなく出てくるんだよね、レコード以上のことが。これは異常にショッキングで、『ポケット・ミュージック』〔『POCKET MUSIC』1986年4月23日発売 MOON ⁄ ALFA MOON LP:MOON-28033〕以来、ある意味でレコードに関していじり過ぎだな、っていう自戒が出てきた。だから、いい時期にこの音源を聴いたという感じがしてるのね」〔という〔山下は自身のラジオ番組内で、本作に収録されなかった音源は『JOY 2』として発表する予定とコメントしている。〕。 結果として80年代の10年間の音源が収録されているが、アルバムを聴いても10年の流れは感じないとのインタビュアーの問いに「うん、いかにワン・パターンかっていうのはわかるね。基本的にメンバーがほとんど変わっていない。とくにドラム、ベースが変わっていない。編成が基本的にリズムでさ。だから<ダウン・タウン>から<ライド・オン・タイム>へのクロスなんて89年からいきなり84年に飛ぶけど、自分でもあきれるほど違和感がない。でも、僕は基本的に1曲にアレンジはひとつしかないっていう主義。アレンジを変えるくらいなら、新しい曲を書いたほうがいいという主義だから、ああいうことができるんだよ」〔と答えていた。 この作品は“史上最後の3枚組レコード”とのコピーで3枚組のアナログ盤も限定リリースされたが、収録時間の都合で2枚組CDと曲順が一部変更されている。 ジャケットは次作『ARTISAN』〔『ARTISAN』1991年6月18日発売 MOON ⁄ MMG CD:AMCM-4100〕でもアルバム・ジャケットとインナーのイラストを手がけた、アンドレ・ミリポルスキー(Andre Miripolsky)によるイラストがレイアウトされている。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「JOY (山下達郎のアルバム)」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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